下記のとおり、メディア・リテラシー、情報リテラシーに関する研究交流を目的とする『メディア情報リテラシー研究(The Journal of Media and Information Literacy)』(Open Access Journal)の原稿を募集いたします。みなさまの積極的な投稿をお待ちしております。
2021年1月8日、Accountability in Research誌に米国・テキサス大学オースティン校のTom J. Crijns氏らによる共著論文“The effect of peer review on the improvement of rejected manuscripts”が掲載されました。本文は有料ですが、要旨(Abstract)は公開されています。
論文では、却下された論文が別の学術雑誌で出版される際に、与えられた査読コメントが論文の改善に利用されているかについて調査しています。調査にあたっては、とある整形外科学のトップジャーナルの2012年の250報の論文の却下通知を無作為に抽出し、実行可能な査読者からの提案を特定しています。PubMedとGoogle Scholarで検索し、投稿時の論文と出版された論文を比較することによって、査読者からの各提案が反映されているか判定しています。
調査では、却下された論文のうち80%が2018年7月までに他のジャーナルで出版されたと報告しています。609件の実行可能な査読者からの提案のうち、出版された論文で解決されたものは205件(34%)であると述べています。続きを読む(2021/01/15 14:26)
2021年1月11日付で、The Serials Librarian誌に英国のインペリアル・カレッジ・ロンドン・中央図書館のRobyn Price氏とJohn Murtagh氏による共著論文”An Institutional Repository Publishing Model for Imperial College London Grey Literature”が公開されました。論文では、インペリアル・カレッジ・ロンドンの機関リポジトリでの灰色文献の公開に関する取り組みが紹介されています。
取り組みの契機として、インペリアル・カレッジ・ロンドンの著者が各自のウェブサイトを通じて灰色文献を出版していることに気がついたこと、このことによって機関リポジトリが灰色文献公開の場として選択されるためには改善する必要があることを認識したことが挙げられています。DOI、ORCIDといった識別子と引用、Altmetricといった指標を取り入れたとしています。また、著者に学術情報流通についての教育リソースを提供したと述べています。
結果、2020年9月の時点で、2019年全体と比較して灰色文献の登録が206%増加したと報告しています。この中には、影響力のある新型コロナウイルス感染症についてのレポートを含まれているとしています。続きを読む(2021/01/15 14:23)